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(2)中小企業診断士1次試験


(1)1次試験の概要

 中小企業診断士の1次試験は、マークシート形式で行われます。 毎年5月下旬に受験申込の受付が行われ、8月上旬の土・日曜日に試験が実施されています。 2007年の1次試験は、5月21日から6月4日までが受験申込受付期間で、試験は下記日程で行われました。

 8月4日(土)
  10:00 - 11:00 経済学・経済政策
  11:30 - 12:30 財務・会計
  13:30 - 15:00 企業経営理論
  15:30 - 17:00 運営管理(オペレーション・マネジメント)
 8月5日(日)
  10:00 - 11:00 経営法務
  11:30 - 12:30 経営情報システム
  13:30 - 15:00 中小企業経営・中小企業政策

 1次試験の特徴としては、科目数が多く幅広い知識が必要ということが挙げられます。 各科目の問題の難易度も低くなく、専門家として活動する上で、必要最低限の知識と思考力があるかが試されます。 試験科目の中で午後に実施される、企業経営理論、運営管理、中小企業経営・中小企業政策の3科目は、試験時間が90分で重要性が高いと考えられています。 但し、配点は全ての科目が100点満点で、7科目700点満点となっています。

 合格するには、7科目の平均点が60点以上で、かつ、1科目も40点未満が無いことが条件となります。 この条件を満たしていない場合でも、得点が60点を超えている科目は科目別合格となり、翌年から最長2年はその科目の試験免除を受けられます。 また、特定の資格取得者への試験科目免除の制度もあるので、詳しくは 中小企業診断協会 のホームページをご確認ください。 個人的には科目免除を適用せずに、全科目を受験する方が、合格しやすいと思います。

 試験は午前10時に始まり、午後5時まで続きますので、集中力を持続することが難しく、知識だけではなく体力も必要です。 万全の体調で臨むことが、まずは何よりも重要でしょう。

 合格発表は毎年9月上旬に行われており、2007年は9月7日に発表されました。 発表の方法は、本人への配達記録郵便の送付と、中小企業診断協会のホームページへの合格番号掲載、ならびに北海道、東京、愛知、大阪、広島、福岡の各支部での合格番号掲示が行われます。


(2)1次試験の7科目

1. 経済学・経済政策
 この科目は、計算問題が多く、時間との戦いになります。 また計算問題の中には時間がかかるものが2問程度あります。 最初の科目で緊張感もあるので、無理に高得点を狙わず、60点を目標にするのが無難です。 2次試験にはほとんど関係ない科目なので、勉強に時間を費やすのはお勧めできません。 私の場合、経済学・経済政策と財務・会計は、試験直前に集中的に勉強して、忘れない内に試験に臨むという方法を取りました。

2. 財務・会計
 2次試験の4つの事例問題の中で、得点を計算できる唯一の問題である事例4は、財務・会計を中心とした問題です。 そのため1次試験の時点でも、財務・会計は高得点を取れるように十分準備しておくことをお勧めします。 ただ、この科目も経済学と同じく、計算問題が多くて時間との戦いになります。 特に私は計算が早くないので、電卓を使えない1次試験は、とても苦労しました。 後でゆっくりと時間をかければ解ける問題でも、本番では残念ながら多く間違っていました。 この科目も目標点は60点として、簡単な問題を取りこぼさないことを目指して、対応するのが良いでしょう。

3. 企業経営理論
 この科目は、経営戦略論、組織論、マーケティング論の3つの理論から構成されており、1次試験問題もこの順番で出題されています。 2次試験の中で最も出題される比率が高い科目でもあり、中小企業診断士試験の最重要科目と言えます。 1次試験での経営戦略論と組織論は、設題文が抽象的で判断が難しい問題も多く、確実に得点に結びつけるのは困難です。 私の場合は、マーケティング論が最も得意だったので、その部分で得点を稼ぎました。 なお2次試験の事例1は組織・人事を中心とする問題が、事例2はマーケティングに関する問題が出題されます。 2次試験も念頭において、最も時間をかけるべき科目だと思います。

4. 運営管理(オペレーション・マネジメント)
 運営管理は、生産管理と店舗・販売管理から構成されています。 受験者の多くは生産管理を苦手としていることが多く、点数に差が付きやすい科目です。 私の場合も、生産管理では得点が伸びず、店舗・販売管理で点数を稼いでいました。 試験時間は90分と長く時間には余裕がありますので、まずは店舗・販売管理で出来る限り得点を積み上げられるように取り組むのが良いと思います。 なお 2次試験の事例3は、運営管理を中心とした問題が出題されますので、基本的な知識を確実に身に付けておくと、2次試験対策が少し楽になります。

5. 経営法務
 経営法務では、事業開始、会社設立および倒産等に関する知識、知的財産権に関する知識、取引関係に関する法務知識が問われます。 業務上でこれらの事柄に関与する機会する人は少ないため、受験者が苦手にしやすい科目です。 私もこの科目には得意意識を持っていませんでしたが、なぜか結果的に本番では2番目に高い得点を取ることができました。 対策としては、知識問題が多いため、直前に集中的に勉強をすることが有効な方法だと思います。 馴染みがない内容が多くても、苦手意識を持たずに暗記に努めれば、確実な得点源にできます。 高得点を目指す必要はありませんが、60点は確実に取れるように準備するべき科目です。

6. 経営情報システム
 経営情報システムは、情報通信技術の基礎的知識と、経営情報管理についての問題が出題されます。 問題の難易度は初級システムアドミニストレータに近く、一部の難問を除けば十分に対応できるものが多いと言えます。 既に情報処理関連の資格を保有していれば、それほど時間をかけずに合格点を取ることができます。 但し、受験者のほとんどが分からないような問題も数問ありますので、自信があっても80点を目安に考えておくのが良いでしょう。 得意にしている人と苦手にしている人では、得点に差が出やすい科目ですが、2次試験でも出題されることが多い科目です。 参考書などに記載されている内容は、漏れなく確認して準備しておくことをお勧めします。

7. 中小企業経営・中小企業政策
 中小企業診断士ならではの科目と言えるのが、中小企業経営・中小企業政策です。 毎年、中小企業白書から多くの出題されることが特徴であり、知識問題が多く出題されています。 そのため、その場で考えることで得点できる問題が少ないので、事前準備の差が、そのまま得点の差となりやすい科目です。 試験時間は90分と長いため、試験時間が足りなくなることは無いと思います。 最後の科目のため気を抜きやすいのですが、足切りに合うことのないように、時間いっぱいまで集中して取り組めば、きっと合格は近付くでしょう。


(3)1次試験のQ&A

Q1.1次試験対策の勉強時間は?
A1.私の場合は、300時間程度かけて準備を行いました。 6月から8月までの約2ヶ月間に、短期集中型で取り組みました。 1次試験合格に必要な準備時間は、これまでの社会・業務経験によって個人差が出ると思います。 私は民間企業勤務が12年で、ゼネラリストとして数多くの部署を経験し、管理職経験は5年程度ありました。 科目別参考書7冊の内容の半分程度は業務上の必要性に迫られて既に知っているものだったため、比較的短期間で対応できました。

Q2.1次試験対策として、具体的にどのような勉強を行ったのか?
A2. 1次試験の約2か月前の6月5日にTACから出版されている科目別参考書7冊を購入して、その内容を理解することから始めました。 これらを一通り学習し終えた7月初めに、科目別問題集7冊を購入して、科目別の得手不得手を確認しました。 この時点では、経済学と財務・会計の得点が低かったので、この2科目は重点的に勉強し直しました。 1次試験の2週間前に過去問題集を1冊購入し、2006年の問題のみ試験時間で解けるのかを確認しました。 結果は、7科目平均で約67%の正解率となっていましたが、企業経営理論は60%に到達していませんでした。 最後の2週間は、それまでの経験から苦手となっている部分を重点的に確認して、試験当日を迎えました。
具体的に私が利用した参考書などは、下のリンク先に掲載していますので、ご参考までに。
独学のために利用した参考書リスト

Q3.独学で1次試験対策を行うことは可能でしょうか?
A3.私は独学で合格できましたので、可能だと思います。 但し、参考書は専門学校のノウハウが詰まったものを選ぶのが効率的で良いと思います。

Q4.1次試験会場の雰囲気は?
A4.私が受験した会場では、あまり緊張感がありませんでした。 これは私の試験申込が受付期間の最終日だったことも影響していると思います。 ある科目の始まる時点で数えたところ、受験者100名が入る教室で、実際に受けているのは33人だけでした。 1次試験の緊張感を和らげたい方は、最終日に申し込むのが良いかもしれません。(申し込み忘れには十分注意して下さい!)

Q5.1次試験の受験費用は?
A5.2007年の受験手数料は、14,400円でした。 もちろん、この他に交通費や昼食費等の雑費が必要です。 なお2次試験は、1次試験とは別に受験手数料が発生します。


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